リジッドの状態、もしくはワンウォッシュの状態から穿き込んで自分だけの色落ちのジーンズにしたい。
そう思ったとき、どのようにジーンズを選ぶと良いでしょうか?
一度購入したら数年間穿けるジーンズ、慎重に選びたいもの。
まず最初に、ジーンズのブランドとモデルを選びます。
続いて、サイズ選びや裾上げを行います。
ブランドとモデルを選ぶ
大事なのは、以下の3点だと考えます。
- 生地の特徴を知った上で正しいデニムを選ぶこと
- シルエットについて妥協しないこと
- ディテールにこだわるなら大戦モデルや66モデルなど、ベースが何か考慮。オリジナルなディテールにこだわるのであればそれをチェック。ブランドストーリーも理解。
それではひとつひとつみていきます。
1. 生地の特徴を知る
まず最初に、いい色落ちをするデニム生地を使用したジーンズを選ぶ必要があります。
各社のデニム生地に対する考えは、ウェブサイトなどで確認、実際の色落ちサンプルなどを見て、好みのジーンズを探しましょう。
耳付きのセルヴィッチデニムを使用しているのはこだわりの証でもあります。
続いて、それぞれのデニムの詳細な特徴をチェックしていきます。
穿き心地が良い生地を求めているのに、やたらと硬くて分厚い生地を選んでも満足いかないでしょう。
縦落ちバリバリな色落ちが好きなのに、あまり縦落ちしない生地を選んでも満足できないと思います。逆もまたしかり。
まず参考になるのはOZ(オンス)という数字。
よく13.7ozデニム、とか14.5ozデニムといった言い方をされます。
これは1平方ヤードあたりの生地の重さを表してもの。
この値が大きいとヘビーオンスデニムと言われ、軽いとライトオンスデニムと言われます。12-15ozくらいが一般的かと思います。
この数字が大きいほどデニムは重くなり、はき心地の面では不利になります。夏は暑くて耐えられないかもしれません。
あとは糸そのものとか、生地のテンションによって穿き心地が影響されます。
穿き心地の部分を重視する場合、生地について十分にチェックしましょう。
2. シルエット
続いてシルエット。
自分のスタイルに合わないシルエットのジーンズを選んでしまうと、結局穿かなくなってしまいます。
どのような格好をしたいのか、好みのファッションや手持ちの洋服と合うかどうか、イメージしておきましょう。
定番ストレートとは言っても、その人の体格に合うかどうかはまた違いますので、できれば試着してイメージに合うかどうか確認することを推奨します。
今の時代、1900年代中盤の頃のシルエットだけでなく、トレンドに合わせたシャープなシルエットのジーンズをラインナップするブランドも多くなっています。
タイトなシルエットだけど色落ちはヴィンテージの雰囲気、そんな組み合わせも可能です。
妥協せず、ぜひお気に入りのジーンズを探してください。
長い間、時間を共にできる相棒になるものですから。
3. ディテールとストーリー
ヴィンテージジーンズのようなディテールを求めるので有れば、しっかりそれを試行しているブランドを選ぶ必要があります。
またヴィンテージと言っても時代によって仕様が異なります。
・大戦モデル
・XXモデル
・66モデル
一方、デニムの生地や縫製、パーツに拘りつつも、ヴィンテージに近づけることを目的とせずオリジナルなジーンズをアレンジしているブランドもたくさんあります。
それぞれのモデルやブランドのストーリーを理解すると、愛着もわくというもの。
ぜひ、各ブランドのウェブサイトに訪れ、ブランドが語るストーリーを読み入ってみましょう。
買う際の注意点
さて、ブランドとモデルを選んだら、サイズを選びます。
できれば試着するのがベスト。
なお、試着する際は店員さんのアドバイスをもらったほうがよいでしょう。
防縮加工をしていないセルヴィッチデニムの場合、かなり縮みます。特にリジッドデニムからのワンウォッシュでの縮は大きいです。
そして穿き込んでいるうちに伸びます。
そして洗濯するごとにまた一定程度縮み、次第に自分の体にフィットしていくでしょう。これはShrink to Fit.(シュリンクトゥフィット)と呼ばれるものです。
縮み具合はブランドやモデルごとに違いがあるので、一概にどのくらい縮むとは言えません。
試着する際はワンウォッシュ済のもので試着するケースが多いと思いますが、ショップの方の話をよく聞いてサイズ選びをすると良いでしょう。
裾上げ
続いて、難しいのが裾上げ。
縦方向にも縮むデニム、ノンウォッシュの状態でドンピシャの長さに裾上げするのは簡単ではありません。
- ノンウォッシュを購入し、購入時に縮む率を考慮した裾上げを実施してもらう
- ノンウォッシュを購入し、裾上げはファーストウォッシュ後に行うことにして、初回購入時は裾上げしない。
- ワンウォッシュを購入し、裾上げを実施してもらう
1.についてですが、お店の方も縮率をもとに裾上げを調整してくれますが、長めに切っておいてワンウォッシュ後思ったより長いければもう一度裾上げ、くらいに思っても良いかもしれません。
なお、これのメリットはワンウォッシュ時に裾周りもしっかり縮み、チェーンステッチ周りのウネウネがしっかり出ることです。
2.については、しっかり縮ませた後に裾上げができるので確実。しかしデメリットは1.の反対、裾のチェーンステッチ周りのウネウネはもう一度洗濯しないとでません。
3.についても2.と同様レングスの調整はしやすい。デメリットは2.と同じです。ノンウォッシュを購入し糊落としの手順にこだわりがない方は、ワンウォッシュ購入のほうがいいかもしれません。
筆者はいつも1.で裾上げを行っていますが、過去裾上げをやり直したこともあります。
裾周りは色落ちも早く、裾のチェーンステッチを縫い直してもらうこともよくあるので、初期の裾の縮ませかたはそこまで神経質にならなくてもよいと思います。
また、ブランドによってはレングスも複数パターン用意して、ジャストレングスを選べるケースもあります。
ジーンズの選び方・買い方 まとめ
ここまで読まれていかがでしょうか。
手間が多いな、と思われるかもしれません。
しかし選ぶときからしっかりと考え、最初に穿くまで丁寧に準備をしたジーンズは長く愛用いただけるものと思います。
自分だけの色落ち、自分にフィットした最高のジーンズの最初の一歩を楽しみましょう。